金融機関から融資を受ける場合、所有する土地や建物に抵当権が設定されている場合がほとんどです。
住宅ローンを完済すれば、その抵当権は当然に消滅します。しかし、登記簿上の抵当権は、当事者が登記申請をして抹消手続きをしないとそのまま残ってしまうので、いろいろな不都合が生じてきます。例えば、抹消手続きをしない間に登記簿上の抵当権者が死亡すると、抹消手続きをするのに抵当権者全員の印鑑が必要になってきたり、抵当権者が行方不明になると、一定の法的手続きをとる必要が生じ、手続きがより煩雑なものになってしまいます。その土地・建物に新たなローンのための抵当権設定や、売却の必要が生じた場合には、貸主や買主からこの消滅になった抵当権の抹消を要求されることになります。
住宅ローンを完済された場合は、お早めに抵当権抹消の手続きをされることをお勧めします。
1.抵当権抹消書類の必要書類を教えて下さい。
主な必要書類は次のものです
・ 抵当権設定契約書 (登記済の印判が押されたもの)
(または 登記識別情報通知)
・ 金融機関が発行する抵当権解除証書
返却された抵当権設定契約書に、抵当権が解除された旨、奥書されている場合もあります
・ 金融機関の代表者の資格証明書
・ 金融機関から司法書士への委任状
→ 上記書類は、ローン完済の際に金融機関から返却されると思います
・ 不動産所有者からの委任状
→ ご依頼の際にお渡しします
※そのほか登記上の住所と現在の住所が異なるとき、 住民票・戸籍附票などが必要です
2.手続きの費用はどれくらいかかりますか
司法書士費用と、登録免許税(実費)に分けられます。